<日医会長選>分裂 民主派が出馬表明 現職と一騎打ちへ(毎日新聞)

 日本医師会(日医、唐沢祥人会長)が、4月の会長選挙(任期2年)を巡って分裂する様相となってきた。3選を目指す現職の唐沢氏に対し、昨年の衆院選で民主党候補を支援した茨城県医師会長の原中勝征氏が立候補を表明し、事実上の一騎打ちとなる雲行きだからだ。日医会長がトップを兼ねる日医の政治団体「日本医師連盟」(日医連)は、既に夏の参院選比例代表に組織内候補で自民党現職の西島英利参院議員を推薦する方針を決めているが、会長選の結果は参院選の構図に大きく影響する。

 「私自身は(西島氏は)下りるべきだと思う。当選するだけの票が出るはずがない。私が会長になれば、最初に日医連に(推薦撤回を)提案する」

 20日、東京都内のホテルで会長選の公約を記者会見で発表した原中氏は、当選すれば西島氏の推薦を取り消す考えを表明した。会見には、埼玉、山梨両県医師会長が同席した。

 原中氏は、後期高齢者医療制度の撤廃を求めて民主党と手を組み、いち早く茨城県内の全小選挙区で民主党候補を推薦し、政権交代の流れを後押しした。原中氏は会見で、鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長と直接話せる、と民主党とのパイプを強調し、「日医が言うことは一切政府に届いていない」と今の唐沢執行部を批判した。

 長年自民党を支持してきた日医だが、04年に会長となった大阪府医師会出身の植松治雄氏は自民党に「是々非々」で臨んだ。これに対し唐沢氏は06年、自民党との関係修復を訴え、植松氏の再選を阻んで会長に就任した。

 このため、唐沢執行部は民主党との関係作りに苦労している。診療報酬を議論する中央社会保険医療協議会(中医協)では、任期切れを迎えた日医執行部の委員3人が外されたほか、診療報酬の配分でも揺さぶりを受け続けている。

 苦境を打開するため、日医連は昨年10月、自民党支持方針を白紙撤回するところまではこぎ着けた。関係者によると、1月19日の会合で唐沢氏は「自民党以外でも素晴らしい候補がいれば個々に推薦を機関決定したい」と各都道府県の代表に伝えた。

 しかし一方で、西島氏の支援も引き続き求めたという。西島氏の推薦を巡っては、昨年末の会合でも賛否両論出たが、最後に唐沢氏が理解を求め、その場を乗り切っていた。

 07年参院選の比例代表では、日医連が推薦する自民党現職、武見敬三氏を落選させた。組織力の低下がささやかれる中、政権与党との間合いをつかめないまま参院選に臨むことへの危機感は日医内にも根強くある。

 当面の焦点は2月の大阪府医師会長選だ。日医会長選は、各都道府県医師会から会員数に応じて選出される代議員の投票で決まる。植松氏の流れをくむ候補が当選すれば、反「唐沢」の流れが強まり、原中氏支持に結びつく可能性もある。【佐藤丈一】

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