鳩山首相、協議機関「全党協力に期待」=企業献金禁止、今国会で結論を(時事通信)
参院予算委員会は4日午前、鳩山由紀夫首相と全閣僚が出席して、2010年度予算案に関する基本的質疑を続行した。首相は、企業・団体献金禁止など政治資金規正法改正に向けた与野党協議機関の設置に関し、「政治不信を払しょくする重要な手だてだ。ぜひ、全党が協力して協議機関ができることを期待している」と述べ、与野党の協力を求めた。
また、首相は「積極的に議論を進め、できるだけ今国会で結論を見いだしてほしい」と述べ、今国会での法改正に期待を示した。民主党の高嶋良充参院幹事長への答弁。
中小企業の経営支援については、「中小企業を中心に担当する大臣を置くか、さらに検討を進めている。中小企業支援会議のようなものをつくりたいと考えている」と述べた。
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元IBM営業マンが手を染めた禁断の“赤黒転換”(産経新聞)
【疑惑の濁流】
システム開発業界の“サラブレッド”が、巨額の粉飾決算容疑で摘発された。コンピューターメーカー大手の日本IBMと野村総合研究所の共同出資で誕生した「ニイウスコー」(東京都中央区)。逮捕・起訴された元会長は約10年で売上高800億円企業に急成長させた“敏腕”だったが、経営が下降線をたどるようになると、粉飾工作をトップダウンで下していたとされる。日本IBMの巨大な影も事件を覆っており、粉飾疑惑は拡大の様相を呈している。(花房壮)
■「新経営陣は私を…」
受話器の向こう側から漏れてくる男性の声は、怒気を含んでいた。
「粉飾決算の認識もないし、指示を出したことは一切ない。新経営陣が私をおとしめようとしている」
「新経営陣側の調査委員会は、報告書の中で、682億円の粉飾決算が行われたと指摘しているが、その数字の根拠が全くわからない」
平成21年10月。産経新聞の複数回にわたる電話取材に対し、粉飾決算への関与が取りざたされていたニイウスコー元会長の末貞郁夫容疑者(62)=横浜市青葉区=はこう疑惑をきっっぱりと否定していた。
それから5カ月後の今年2月11日。末貞容疑者は同社元副会長の大村紘一容疑者(68)=神奈川県藤沢市=とともに、横浜地検特別刑事部に証券取引法(現金融商品取引法)違反の疑いで逮捕された。
逮捕容疑は、平成18年6月期連結決算について、商品を動かさずに伝票上だけで売買したことにする「循環取引」などを繰り返し、売上高約772億円、経常利益約57億円と記載した虚偽の有価証券報告書を関東財務局に提出した−というものだった。
経営陣のナンバーワン、2が主導したほか、赤字を黒字に偽装するという決算書の「赤黒転換」の悪質性を重視した同地検と証券取引等監視委員会が、強制捜査に踏み切ったのである。
ニイウスコーをめぐっては、20年4月に東京地裁に民事再生法適用を申請した。その際、新経営陣は19年6月期までの5年間の連結決算で計56の不正取引があり、粉飾額が682億円に上ると発表していた。
監視委も巨額粉飾決算の疑いがあるとみて調査に乗り出していた。疑惑浮上から換算すれば、事件化は2年近くの時間を要したのだ。
末貞容疑者は逮捕当初、容疑を否認していたが、数日後には「部下に粉飾の手口を指示した」と認めたのである。具体的には、社内会議などで、ホワイトボード上に約30社の取引先や仲介会社の名前を末貞容疑者自らが書き込み、粉飾決算手口である循環取引について指示していたという。
「容疑を認めるのは時間の問題だった。末貞容疑者が粉飾工作を指示した決定的な資料をすでに部下から押収していたのだから。言い逃れはできない」
監視委幹部はそう言って余裕の表情を浮かべた。
■脱サラの星も…業績ピークは“下り坂の始まり”
横浜地検は今月3日に2人を起訴するとともに、17年6月期連結決算でも循環取引で売上高を約121億円水増しした疑いで再逮捕した。17年、18年の2年間での水増し額は250億円に達し、巨額粉飾事件に発展したのである。
末貞容疑者をはじめ、幹部の大半が日本IBM出身という毛並みの良さを誇るニイウスコーは、なぜ粉飾決算を繰り返し、経営陣のトップが逮捕されるという転落を軌跡をたどったのか。
同社の創業者である末貞容疑者は昭和46年、慶応大学を卒業後、日本IBMに入社。金融機関営業本部などでキャリアを積んだ後、平成4年に金融機関向けのコンピューター機器を販売する「ニュー・インテリジェント・ワークステーション・システムズ」(略称NIWS)を設立した。
メガバンクを安定顧客に抱えた同社は14年に東証2部に、翌15年には東証1部への上場を果たした。設立10年強で年商も800億円のIT企業に成長し、牽引(けんいん)してきた末貞容疑者は脱サラの成功者として脚光を浴びた。
しかし、業績のピークは“下り坂の始まり”でもあったようだ。
同社は高齢化時代の成長産業として有望視されていた医療関連のITサービス事業にも食指をのばした。だが、初期投資がふくらむ一方、サービスの低価格化などで収益が伸びず、多額の損失を計上し、全面撤退の辛酸をなめたのである。末貞容疑者は19年6月期決算で債務超過に転落した責任をとる形で経営から退いた。
■ノルマ成績優秀者には特別な“ご褒美”
組織内部も疲弊していたようだ。
「社の方針は末貞容疑者の独断で決められ、口を挟むことはできなかった」(関係者)という同社では、営業で厳しいノルマが課されていたという。
業界関係者によると、成績優秀者は「ワンハンドレッド・パーセント・クラブ」と称する集まりへの加入が認められ、法外な報酬や海外旅行がご褒美で与えられたという。「ただ、成績が芳しくない“負け組”は人間扱いされないような状況で、社内の雰囲気は自慢できるものではなかったようだ」(同)。
過度なノルマ主義で無理を重ねた経営スタイルが粉飾決算の風土をいつの間にか形成したのだろうか。
別のIT関連会社幹部はこう話す。
「IT業界では業績をよく見せるための循環取引は“商習慣”のようなもので、それほど罪悪感はないのかもしれない。数字を操作すれば、簡単に赤字が黒字になるわけだから。業績悪化で追いつめられた末貞容疑者も経営者が陥りがちな禁断の手段に手を出してしまったのではないか」
だが、ニイウスコーの粉飾決算事件は新たな局面を迎えようとしている
■巨大な影…当局も不正取引の関与にメス
今月4日午前。監視委の一団が東京都中央区の日本IBM本社を家宅捜索した。
今回の粉飾事件の関連先として強制調査に乗り出したのである。
業界の“ガリバー”への本格調査に、関係者は「ついに監視委が本丸に攻め込んだ」と口にしたが、市場関係者は「末貞容疑者の主導の構図は変わらない。不正取引の裏付けだろう」と慎重な見方を示す。
押収資料の分析次第では新たな展開もあるのか。
「否定はできないが、少なくとも中小零細企業では日本IBMから仕事をもらおうと、無理をしているところも少なくないようだ。ニイウスコーも日本IBMとの取引で数十億円の負債を抱え込んだという話もある。その損失を隠すために粉飾に手を染めた可能性は捨てきれない」
市場関係者は、今回の粉飾決算事件の原因に日本IBMとの取引が絡んでいるとの見方を示した。
日本IBMは強制調査に対し「全面的に協力する」とコメントしており、事件への関与の解明は始まったばかりだ。
ただ、日本IBMをめぐっては、大阪地検と監視委が19年2月、取引先のITベンチャー企業「アイ・エックス・アイ」による証券取引法違反事件でも循環取引に関与した疑いがあるとして強制捜査を受けたことがある。それだけに、監視委幹部も「押収した資料をじっくり分析する必要がある」と本腰を入れた調査の必要性を口にする。
捜査当局に容疑を認めたとされる末貞容疑者の口からは、ガリバー企業に関するどんな供述が吐露されているのか。IT業界関係者にとって、ニイウスコーの粉飾決算事件はしばらく目が離せそうにない。
■循環取引 複数の企業間で商品を実際には動かさずに伝票上だけで売買したように装い、架空の売り上げを計上する不正取引。新興市場では成長性が重要視されるため、IT企業の粉飾決算に悪用されるケースが少なくない。
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逮捕容疑は、平成18年6月期連結決算について、商品を動かさずに伝票上だけで売買したことにする「循環取引」などを繰り返し、売上高約772億円、経常利益約57億円と記載した虚偽の有価証券報告書を関東財務局に提出した−というものだった。
経営陣のナンバーワン、2が主導したほか、赤字を黒字に偽装するという決算書の「赤黒転換」の悪質性を重視した同地検と証券取引等監視委員会が、強制捜査に踏み切ったのである。
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大阪府議会決議後も府立高で国旗「常時掲揚」はゼロ(産経新聞)
大阪府議会で昨年12月、府立高校を含む官公庁での国旗掲揚を求める決議が可決された後、平日に掲げる「常時掲揚」を新たに始めた府立高校はゼロであることが1日、市民団体の調査で分かった。団体側は「決議軽視もはなはだしい」として、各校への指導を求めて府教委の中西正人教育長に近く面談を申し入れる。
調査したのは、教員や保護者らでつくる「大阪の教育を正す府民の会」(会長、瀧藤尊教・四天王寺元管長)。府立高校全146校を対象に、2月以降の平日朝〜夕の時間帯に周囲から目視で調べた結果、ポールなどで国旗掲揚が確認できた高校はなかった。
一方、昨年末の府議会決議前に各校への聞き取り調査などを行った府教委は、「常時掲揚は高校では1校の屋上で確認している」という。双方の調査に食い違いはあるものの、決議を受けて始めた高校が皆無である点は一致している。
府議会では昨年末、自民党府議団が府施設・学校を対象に、国を愛する意識の高揚や国際感覚の育成に向けて、入学・卒業式以外の平日でも国旗の常時掲揚を義務付ける条例案の提出を模索。しかし他党の反対で強制力のない決議に変更、共産を除く賛成多数で可決された。
ただ、決議は「(掲揚を)強く求める」としただけで、常時の文言は入っていない。このため2月26日の府議会で、自民議員から常時掲揚に向けた指導状況を問われた中西教育長は「決議に常時と触れられていない。決議を受けて適切に行うよう各校に通知している」と述べるにとどまった。
府議会は昭和38年にも、官公庁や各種学校で国旗の常時掲揚を求める決議を可決。現在、府施設では常時掲揚されているという。一方、大阪市と市教委も4月8日から全市立学校・園で常時掲揚を行う方針を表明している。
府民の会は「昨年末の決議は常時掲揚を求める趣旨であることは明らか。反対するのは国民の意識とかけ離れた一部の教職員組合だけで、教育長や校長が信念をもってやればすぐにできる」としている。
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調査したのは、教員や保護者らでつくる「大阪の教育を正す府民の会」(会長、瀧藤尊教・四天王寺元管長)。府立高校全146校を対象に、2月以降の平日朝〜夕の時間帯に周囲から目視で調べた結果、ポールなどで国旗掲揚が確認できた高校はなかった。
一方、昨年末の府議会決議前に各校への聞き取り調査などを行った府教委は、「常時掲揚は高校では1校の屋上で確認している」という。双方の調査に食い違いはあるものの、決議を受けて始めた高校が皆無である点は一致している。
府議会では昨年末、自民党府議団が府施設・学校を対象に、国を愛する意識の高揚や国際感覚の育成に向けて、入学・卒業式以外の平日でも国旗の常時掲揚を義務付ける条例案の提出を模索。しかし他党の反対で強制力のない決議に変更、共産を除く賛成多数で可決された。
ただ、決議は「(掲揚を)強く求める」としただけで、常時の文言は入っていない。このため2月26日の府議会で、自民議員から常時掲揚に向けた指導状況を問われた中西教育長は「決議に常時と触れられていない。決議を受けて適切に行うよう各校に通知している」と述べるにとどまった。
府議会は昭和38年にも、官公庁や各種学校で国旗の常時掲揚を求める決議を可決。現在、府施設では常時掲揚されているという。一方、大阪市と市教委も4月8日から全市立学校・園で常時掲揚を行う方針を表明している。
府民の会は「昨年末の決議は常時掲揚を求める趣旨であることは明らか。反対するのは国民の意識とかけ離れた一部の教職員組合だけで、教育長や校長が信念をもってやればすぐにできる」としている。
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「デンバーオムレツ」 西部開拓時代の息吹を感じるアメリカンフード(産経新聞)
【NYオヤジ流レシピ】
標高1マイル(約1600メートル)の高地に位置するところから「マイルハイ・シティ」と呼ばれるコロラド州デンバーの名を冠した料理がある。その名も「デンバーオムレツ」。ウエスタンオムレツともいう。まだ西部開拓が続いていた1880年代に誕生した名前らしい。
オムレツ、といっても、日本人がイメージするような、外側はフワフワ、中身はトローリという上品なものではない。固焼きの卵の中にハム、玉ねぎ、ピーマン、トマト、野菜がたっぷり入った巨大なオムレツである。
もともと開拓時代の西部では塩漬けした豚肉を薫製にし、ハムやベーコンとして保存食にしていた。それにトウモロコシ、ジャガイモといった先住民(ネーティブ・アメリカン)らから教わった野菜を加え、開拓農民はフロンティア(開拓地)を切り開いていったのである。
西部では酪農、牧畜が今でも盛んであることはご承知の通り。つまり、デンバーオムレツとはそうした西部開拓時代の生活から生まれた、このうえなくアメリカンな一品なのである。
ハム、トマト、玉ねぎ、ピーマンをいためていり卵に加え、パンにはさんだものを「デンバーサンドイッチ(ウエスタンサンドイッチ)」という。その後、このサンドイッチがオムレツとして生まれ変わり、中にチェダーチーズ、マッシュルーム、ポテトなどを加えたものが全米に広がって、朝昼食の卵料理の定番メニューになった。
一般にアメリカの食べ物はまずいという定説、あるいは思い込みがあるようだが、西部のカウボーイになったつもりで、このデンバーオムレツをつつきながらバーボンウイスキーを飲んで一息付くのもいいかも。こうした、大自然の恵みをストレートに生かした西部の片田舎の素朴な料理の中にこそ、古き良き時代のアメリカが残っているのだから。
日本でオムレツといえば、ヨーロッパ流の半熟卵タイプで、半月型に作るのが一般的だ。だがデンバーオムレツは両面フラットに、キッチリ固めに焼く。カウボーイたちがたき火を囲んで作った料理の名残だから、火加減がどうのとか、難しいことはいいっこなしだ。しかも具だくさんでボリュームがある。
米国のファミリー・レストランでは人気メニューで、付け合わせとしてハッシュブラウンポテトかフレンチフライかを選ぶことができ、朝、昼はもちろん、夕食に頼む人も珍しくない。
もうひとつ言えば、付け合わせも、一つの大皿にすべて盛りつけて豪快に出すのが米国流。あるいは、オムレツを焼いたフライパンをそのまま、付け合わせを添えて客の前に出すこともある。乱暴?いやいや、それこそが、米国流のもてなしなのだ。
私の働いているエセックスハウス・ホテルでは、ブランチの際に客の前でシェフがオムレツを作りサービスする。
往年のチャールズ・ブロンソンはニューヨークに来たら、ルームサービスで必ずこのデンバーオムレツをオーダーしていただいた。大スターといえども、カウボーイの気風を失っていなかったのだろう。
ブロンソンさんは2003年に亡くなってしまったが、ニューヨークのど真ん中でデンバーオムレツを頼んでいたブロンソンさんの姿を思い浮かべるたび、私はふと、昔見た懐かしい西部劇の思い出に触れることができるのだ。(加藤孝良)
■デンバーオムレツ
材料(4人分)
卵(溶き卵) 大12個
ハム 80グラム
赤、青ピーマン 各1個(80グラム)
玉ねぎ 1個(40グラム)
トマト 1個(40グラム)
<それぞれ1センチ角切り>
マッシュルーム 20グラム(スライス)
チェダーチーズ (お好みで)大さじ4−5杯
塩、白コショウ、サラダオイル、バター 適量
(付け合わせ用のハッシュブラウンポテト、またはフレンチフライとして)
じゃがいも 大3個
<ハッシュブラウン用には皮をむいてすりおろす。フレンチフライ用には棒状に切る>
(トマトサルサ)
トマト2個(湯むきし種を取る)
玉ねぎ、パセリ、各小さじ1、レモン汁
<市販でもいい>
(作り方)
(1)テフロンパンにサラダオイルを入れ、中火でハムを4分いためる。野菜類を加えて軽くいため、しんなりさせておく。
(2)いためた野菜を4等分し、溶き卵も同じく4等分しておく。
(3)中火に熱したテフロンパンにサラダオイルを入れ、溶き卵と野菜を入れてゴムべらでかき混ぜ、両面キツネ色に焼く。
(4)すりおろしたポテトを電子レンジで25秒温め、テフロンパンでオイル、バターを少量加えてこんがり焼く(ハッシュブラウン)。フレンチフライは油で揚げて味付けする。
(4)トマト、玉ねぎ、レモン汁、パセリにタバスコを2−3滴加え、トマトサルサを作る。
(5)オムレツを皿に盛り、トーストやスライストマト、フレンチフライ、ハッシュブラウンポテトなどを添える。
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標高1マイル(約1600メートル)の高地に位置するところから「マイルハイ・シティ」と呼ばれるコロラド州デンバーの名を冠した料理がある。その名も「デンバーオムレツ」。ウエスタンオムレツともいう。まだ西部開拓が続いていた1880年代に誕生した名前らしい。
オムレツ、といっても、日本人がイメージするような、外側はフワフワ、中身はトローリという上品なものではない。固焼きの卵の中にハム、玉ねぎ、ピーマン、トマト、野菜がたっぷり入った巨大なオムレツである。
もともと開拓時代の西部では塩漬けした豚肉を薫製にし、ハムやベーコンとして保存食にしていた。それにトウモロコシ、ジャガイモといった先住民(ネーティブ・アメリカン)らから教わった野菜を加え、開拓農民はフロンティア(開拓地)を切り開いていったのである。
西部では酪農、牧畜が今でも盛んであることはご承知の通り。つまり、デンバーオムレツとはそうした西部開拓時代の生活から生まれた、このうえなくアメリカンな一品なのである。
ハム、トマト、玉ねぎ、ピーマンをいためていり卵に加え、パンにはさんだものを「デンバーサンドイッチ(ウエスタンサンドイッチ)」という。その後、このサンドイッチがオムレツとして生まれ変わり、中にチェダーチーズ、マッシュルーム、ポテトなどを加えたものが全米に広がって、朝昼食の卵料理の定番メニューになった。
一般にアメリカの食べ物はまずいという定説、あるいは思い込みがあるようだが、西部のカウボーイになったつもりで、このデンバーオムレツをつつきながらバーボンウイスキーを飲んで一息付くのもいいかも。こうした、大自然の恵みをストレートに生かした西部の片田舎の素朴な料理の中にこそ、古き良き時代のアメリカが残っているのだから。
日本でオムレツといえば、ヨーロッパ流の半熟卵タイプで、半月型に作るのが一般的だ。だがデンバーオムレツは両面フラットに、キッチリ固めに焼く。カウボーイたちがたき火を囲んで作った料理の名残だから、火加減がどうのとか、難しいことはいいっこなしだ。しかも具だくさんでボリュームがある。
米国のファミリー・レストランでは人気メニューで、付け合わせとしてハッシュブラウンポテトかフレンチフライかを選ぶことができ、朝、昼はもちろん、夕食に頼む人も珍しくない。
もうひとつ言えば、付け合わせも、一つの大皿にすべて盛りつけて豪快に出すのが米国流。あるいは、オムレツを焼いたフライパンをそのまま、付け合わせを添えて客の前に出すこともある。乱暴?いやいや、それこそが、米国流のもてなしなのだ。
私の働いているエセックスハウス・ホテルでは、ブランチの際に客の前でシェフがオムレツを作りサービスする。
往年のチャールズ・ブロンソンはニューヨークに来たら、ルームサービスで必ずこのデンバーオムレツをオーダーしていただいた。大スターといえども、カウボーイの気風を失っていなかったのだろう。
ブロンソンさんは2003年に亡くなってしまったが、ニューヨークのど真ん中でデンバーオムレツを頼んでいたブロンソンさんの姿を思い浮かべるたび、私はふと、昔見た懐かしい西部劇の思い出に触れることができるのだ。(加藤孝良)
■デンバーオムレツ
材料(4人分)
卵(溶き卵) 大12個
ハム 80グラム
赤、青ピーマン 各1個(80グラム)
玉ねぎ 1個(40グラム)
トマト 1個(40グラム)
<それぞれ1センチ角切り>
マッシュルーム 20グラム(スライス)
チェダーチーズ (お好みで)大さじ4−5杯
塩、白コショウ、サラダオイル、バター 適量
(付け合わせ用のハッシュブラウンポテト、またはフレンチフライとして)
じゃがいも 大3個
<ハッシュブラウン用には皮をむいてすりおろす。フレンチフライ用には棒状に切る>
(トマトサルサ)
トマト2個(湯むきし種を取る)
玉ねぎ、パセリ、各小さじ1、レモン汁
<市販でもいい>
(作り方)
(1)テフロンパンにサラダオイルを入れ、中火でハムを4分いためる。野菜類を加えて軽くいため、しんなりさせておく。
(2)いためた野菜を4等分し、溶き卵も同じく4等分しておく。
(3)中火に熱したテフロンパンにサラダオイルを入れ、溶き卵と野菜を入れてゴムべらでかき混ぜ、両面キツネ色に焼く。
(4)すりおろしたポテトを電子レンジで25秒温め、テフロンパンでオイル、バターを少量加えてこんがり焼く(ハッシュブラウン)。フレンチフライは油で揚げて味付けする。
(4)トマト、玉ねぎ、レモン汁、パセリにタバスコを2−3滴加え、トマトサルサを作る。
(5)オムレツを皿に盛り、トーストやスライストマト、フレンチフライ、ハッシュブラウンポテトなどを添える。
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<チリ地震>医療チーム派遣 鳩山首相が方針(毎日新聞)
鳩山由紀夫首相は1日午前、チリ大地震の被災地支援のため医療チームを派遣する方針を記者団に表明した。震源に近いコンセプシオンに滞在していた日本人は33人で、うち21人の無事を確認したことも説明。在チリ大使館員が現地入りしており、首相は「復興にどんな手伝いができるか、早急に考えなければいけない。医療チームの派遣が第一歩。これから第2弾、第3弾と役割を果たしていきたい」と語った。
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<向精神薬横流し>院長に有罪判決 東京地裁(毎日新聞)
向精神薬エリミンを元暴力団組員に横流ししたとして向精神薬取締法違反(営利目的譲渡)に問われた東京都新宿区の「山田医院」院長、山田常久被告(52)に対し、東京地裁は24日、懲役2年、執行猶予3年、罰金50万円(求刑・懲役2年6月、罰金50万円)の判決を言い渡した。伊藤雅人裁判官は「医師として非常に悪質な犯行だが、積極的に譲り渡したわけではない」と述べた。【町田徳丈】
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FX投資詐欺で女に実刑=アライド元代表−大阪地裁(時事通信)
外国為替証拠金取引(FX)での運用をうたって出資金を集め、一部をだまし取ったとして詐欺と金融商品取引法違反(無登録営業)の罪に問われた投資会社「アライド」元代表社員熊谷(旧姓杉本)淑枝被告(38)に対し、大阪地裁は23日、懲役2年3月、罰金200万円(求刑懲役4年、罰金200万円)の実刑判決を言い渡した。
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アパート火災、幼児2人重体=両親は外出中−宮城(時事通信)
22日午後4時20分ごろ、宮城県名取市増田柳田の会社員三上貴志さん(40)方から出火、2階建てアパートの1階部分の1室約40平方メートルを焼いた。長女の幼稚園児ののかちゃん(4)と長男芯ちゃん(2)が仙台市内の病院に運ばれたが、やけどを負い重体。
県警岩沼署によると、三上さん方は妻と子供2人の4人暮らし。出火当時、三上さんは仕事、妻は買い物で外出していたという。
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<大学入試>日大経済学部で採点ミス 93人追加合格に(毎日新聞)
日本大(東京都千代田区)は19日、5日に実施した経済学部の10年度一般入試A方式(国語)で採点ミスがあり、93人を追加合格にしたと発表した。伊藤整の自伝的小説「若い詩人の肖像」の一部を空欄にし、四つの選択肢から当てはまる言葉を選ばせる問題で、誤答を正解としていた。
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<衆院本会議>予算委員長解任決議案を否決(毎日新聞)
衆院は18日午後の本会議で、自民党が提出した鹿野道彦予算委員長(民主)の解任決議案を採決し、与党などの反対多数で否決した。
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